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AIニュース

AI最新動向(2025年5月10日~5月16日)

momeq
https://youtu.be/OcrWvyUyfsg

この1週間、AIはビジネスの中心的な役割をますます担うようになってきました。大きな契約が次々と締結され、AIは実験的なものから企業の核心的な業務に組み込まれつつあります。同時に、世界中の政府がAIルールづくりに本格的に取り組んでいて、各国でアプローチに違いが見られます。

AIは雇用市場にも大きな影響を与え続けていて、一部の仕事が消えていく一方で、人間ならではの判断や監視が必要な領域もはっきりしてきました。研究開発も加速していて、AIの基本的な仕組みの解明から、特定の業界向けのアプリ開発まで、様々な進展が見られています。

ビジネスでのAI活用:どんな動きがある?

大型契約と提携

  • LTIMindtreeが農業企業と大型契約: LTIMindtreeが農業大手と7年間で4億5000万ドル(約675億円)の契約を結びました。AIを活用したアプリ管理やセキュリティサービスが中心です。農業のような伝統的な業界でもAI活用が本格化しています。
  • 銀行業界でのAI活用: InfosysがノルウェーのDNB銀行と提携を拡大し、AIや機械学習を使った銀行業務の近代化を進めます。また、TCSがモンゴルのカーン銀行とも提携し、デジタルバンキングの基盤整備に取り組みます。

新しいAIプラットフォーム

  • Box Japanの新AIプラットフォーム: Box Japanが企業内の文書をAIで活用できる新プラットフォームを発表しました。Microsoft 365 Copilotとの連携も可能で、普段使うアプリの中でAIを簡単に使えるようになります。

企業買収の動き

  • ServiceNowがMoveworksを買収: ServiceNowが自動化AIプラットフォームのMoveworksを28億5000万ドル(約4275億円)で買収することに合意。職場での効率向上を目指すAI技術に大きな価値が置かれています。

AIと雇用:どう変わってる?

リストラの動き

  • 大手テック企業の人員削減: MicrosoftやAmazonなどの大手企業がAIを理由に大規模な人員削減を行いました。AIによる効率化と、AI開発に資金を集中するための再編が同時に起きています。

新たな役割の創出

  • AI採用プラットフォームにCTO就任: CoHyre.aiというAI採用プラットフォームが新CTOを迎え、「倫理的で説明可能なAI」の開発を進めます。AIが人間の判断を置き換えるのではなく、補強する方向性を重視しています。

人間の役割の再評価

  • Klarnaが人間のスタッフを再雇用: スウェーデンのフィンテック企業Klarnaは、AIだけに頼った顧客サービスが質の低下を招いたため、人間のスタッフを再び雇い始めました。複雑な顧客対応には人間のスキルがやはり必要だという教訓です。

世界のAI規制:どんな動きがある?

日本

  • AI推進法案が進行中: 日本ではAIの開発促進とリスク対応を両立する法案が参議院で審議中です。「ソフトかつ高レベル」なアプローチで、イノベーションを阻害しない姿勢が特徴です。

アメリカ

  • 州AI法の一時停止措置を検討: 米国議会では州が独自のAI規制を作るのを10年間禁止する法案が委員会を通過。賛成派は「矛盾する州法の寄せ集め」を防ぐと主張し、反対派は「大手テック企業への譲歩」と批判しています。

イギリス

  • 著作権とAIの議論: 英国では、AIトレーニングのためのコンテンツ利用を巡り議論が激化。政府の「オプトアウト」モデル(明示的に拒否しない限りAI学習に使用可)に対し、クリエイターからの反発が強まっています。

欧州連合(EU)

  • AIオフィス始動とAI投資: EUはAI法を施行するAIオフィスの活動を本格化させ、Horizon Europeから約16億ユーロ(約2400億円)のAI研究開発投資も発表しました。

最新のAI研究と応用:何が進んでる?

基礎研究の進展

  • NTTの研究発表: NTT研究所が大規模言語モデル(LLM)の学習メカニズムや不確実性に関する研究を進めています。「人工知能物理学」グループを設立し、AIの仕組みをより深く理解する取り組みを強化しています。

実用的なAIサービス

  • ウェザーニューズの「お天気エージェント」: Amazon BedrockとClaudeモデルを使った天気AIエージェントを開発。「このドライブ時間内に晴れる観光スポット」といった複雑な質問にも対応できます。
  • 不動産業界のAIコンテンツ作成: いえらぶGROUPがAIによるブログ記事自動作成機能を実装。不動産業者はターゲットとSEOキーワードを入力するだけで、数分でプロ級の記事が作れるようになりました。

業界の動き:どんな会議が開かれてる?

AI Rush London 2025(5月16日)

  • 金融、ヘルスケア、倫理などの分野でのAI活用や投資に関する議論が行われました。

Data Science Salon New York(5月15日)

  • 金融・テクノロジー企業におけるAI/ML応用について、実務家からの具体的な事例や洞察が共有されました。

Data Innovation Summit MEA(5月15日、アブダビ)

  • AIを実験段階から本番環境へ移行させる方法や、データ管理の最適化について議論が行われました。

EU AI情報交換イベント(5月16日、ブリュッセル)

  • EUのHorizon Europe資金を活用したAI、データ、ロボティクスのプロジェクト形成を促進するイベントが開催されました。

これからどうなる?

  • AIはますます企業の中核機能に組み込まれ、透明性や説明責任への要求が高まるでしょう。
  • 異なるAIプラットフォーム間の連携(相互運用性)が重要になっていきます。
  • AI人材、データ、高性能チップへのアクセスをめぐる国際競争が続きます。
  • Forresterの言う通り「AI成功への近道はなく」、地道な取り組みが必要な時期が続くでしょう。

AIは実験的な技術から、ビジネスや社会を変える中心的な存在へと急速に進化しています。その可能性を最大限に活かしつつ、社会的な価値観との調和を図ることが今後も大きな課題となるでしょう。

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