Midjourney入門ガイド:AIで誰でも簡単に美しい画像を生成できる時代へ

「夕焼けに染まる海辺で、ギターを抱えた猫が微笑んでいる」
このような言葉を入力するだけで、次のような画像が生成されます。




こんな画像が数十秒でできるのが、現在最高峰のAI画像ツールである「Midjourney(ミッドジャーニー)」です。
これまでの画像制作といえば、デザイナーやイラストレーターなどのプロフェッショナルが何時間もかけて作り上げるものでしたが、今やAIによって誰でも簡単に美しい視覚表現を生み出せる時代が来たのです。
Midjourneyは2022年7月にβ版が公開されて以来、その圧倒的なクオリティと使いやすさで急速に人気を集め、現在では約1,900万人ものユーザーが利用しています。
プロのデザイナーからビジネスユーザー、趣味のクリエイターまで、多くの人々の創作活動を変えているこのツールに興味ありませんか?
本記事では、Midjourneyの基本概念から使い方、料金プラン、そして他のAI画像生成ツールとの違いまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
Midjourneyとは?

- 運営会社:Midjourney Inc.
- 本社所在地:米国サンフランシスコ
- 創業者:David Holz(元Leap Motion共同創業者)
- サービス開始:2022年7月(β版公開)
- ユーザー数:約1,900万人(2024年3月時点)
- 利用環境:Discord / 公式Webアプリ
- ログイン:利用には、DiscordかGoogleアカウントが必要
- 対応言語:英語(公式)、日本語入力も可能だが英語推奨
- 商用利用:全プランで可能
- 主な競合:DALL-E(OpenAI)、Stable Diffusion(Stability AI)、Adobe Firefly
Midjourneyは、テキストの指示(プロンプト)から美しい画像を自動生成するAIサービスです。
もともとDiscord(チャットアプリ)上で動作するツールとして2022年7月にβ版が公開され、その手軽さと生成される画像の美しさから急速に人気が広がりました。
2024年3月時点で約1,900万ユーザーを獲得しています。
現在はDiscordだけでなく、公式Web版も登場し、より便利に利用できるようになりました。
利用可能なモデルとバージョン

Midjourneyでは複数のバージョンのモデルが開発されてきました。
2025年現在の最新モデルはV6(V6.1)です。
主な系譜を見てみましょう。
- V1~V3:初期のモデル。現在では用途が限定的。
- V4:2022年末に登場した大幅改良版。複雑なシーンの描写力や構図の安定性が飛躍的に向上し、「MidjourneyといえばV4」と言われるほど評価されました。
- V5:2023年3月リリース。V4より多様なアウトプットに対応し、プロンプトへの忠実性も向上。特に手や顔の描写が改善されました。
- V6(V6.1):2024年7月に正式版V6.1がリリース。Midjourney史上初めてゼロから新規学習させたモデルで、開発に9ヶ月を要したとのこと。主な進化は以下の通り:
- 画像の最大解像度が2048×2048ピクセルと約2倍にアップ
- 短いプロンプトでも高品質な結果が得られるように
- AIが苦手だった「文字の写り込み」や「人間の手指」もリアルに
- 新機能として画像内への文字追加や高性能なアップスケーラーを導入
なお、過去のバージョンも選択して使うことが可能です。
料金プラン

Midjourneyは完全な有料サービスです。
無料プランはありません。
2025年時点で利用できるプランは以下の4種類があります:
プラン名 | 月額料金 (USD) | 年額料金 (USD) | Fast GPU時間 | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
Basic | $10/月 | $96/年($8/月換算) | 約3.3時間/月 | 最大約200枚/月。Relaxモード非対応。生成内容は公開。 |
Standard | $30/月 | $288/年($24/月換算) | 15時間/月 | Relaxモード無制限利用可。生成内容は公開。 |
Pro | $60/月 | $576/年($48/月換算) | 30時間/月 | ステルスモード(非公開オプション)あり。並列ジョブ数増加。 |
Mega | $120/月 | $1,152/年($96/月換算) | 60時間/月 | 企業向け。大量生成に適した仕様。 |
Fast GPU時間とは高速で画像生成できる利用枠のことで、これを消費している間は短時間で結果が得られます。
上限時間を使い切るとStandard以上のプランではRelaxモード(低速モード)に切り替わり、処理は遅くなりますが無制限に利用できます。
どのプランでも生成した画像の商用利用が可能ですが、著作権侵害に当たる画像を意図的に生成した場合の責任は利用者自身にあります。
著作権と法的な注意点

Midjourneyの利用規約では、有料会員は自分の生成画像をほぼ自由に使用できるとされています。
つまり、有料プランに加入したユーザーであれば、その期間中に生成した画像を商用・非商用問わず利用・公開して構わないというスタンスです。
しかし、注意すべきは第三者の権利を侵害しないことです。
著名なキャラクターやブランドロゴ、現実の人物の肖像など、本来著作権や商標権が及ぶ対象を無断で再現・使用すればトラブルになり得ます。
実際、2023年にはアーティストたちが画像生成AI企業を相手取った集団訴訟を起こし、Midjourneyも被告の一つに名指しされました。
この件はAIと著作権の境界に関する注目すべきケースで、最終判断はまだ出ていません。
安全に利用するために以下の点に気を付けましょう:
- 商用利用の際はライセンスを遵守する
- 著名なキャラクターや実在人物をむやみに生成しない
- 政治利用やディープフェイク的な用法は避ける
- 可能であれば「Midjourneyで作成した」旨のクレジット表記をする
まとめ

Midjourneyは、テキストから美しい画像を生成できるAIサービスとして、その高品質な出力と使いやすさで多くのユーザーを魅了しています。
初心者でも簡単に始められる一方で、プロのクリエイターも満足できる深い表現力を持ち合わせています。
有料サービスではありますが、そのクオリティと利便性を考えると、創作活動やビジネスでの活用価値は十分にあるでしょう。
ルールを守って適切に利用すれば、あなたのイマジネーションを形にするパワフルなツールとなります。
これからAI画像生成に挑戦してみたい方は、ぜひMidjourneyを試してみてください。
テキストを入力するだけで得られる驚きと感動は、きっと新しい創造の扉を開いてくれることでしょう。